「法務ベース3」が想定する案件の構成


 「法務ベース3」の事件の呼び名について

 法律事務所で扱う事項は、通常「事件」と呼ばれますが、この「法務ベース3」では、より広義の「案件」と呼ぶことにしました。「事件」という言葉が、刑事事件のみを連想させることと、必ずしも「事件」には至らない相談ごとも法律事務所では多く扱うからです。

 「法務ベース3」で管理する案件の要素

 現実に起こる全ての事象をデータベースに収めることは不可能です。そこで「法務ベース3」は、図のようなよう要素だけをデータベース化し、資料化していきます。

 案件
 「案件」には他の案件と区別すると同時に、後で参照するときに検索しやすくするために、内容を把握しやすい名称を付けます。また、類似の案件をグループ化して、事務所として統一した処理ができるよう、分類コードを付けておきます。
 参加人・関係人
 法的手続きに参加する人と、それらの関係人です。具体的には、依頼人、相手方、相手方の代理人(弁護士)などが参加人です。また、親族、勤務先、法定代理人などが関係人になります。この記録により、将来、利益相反する依頼をチェックすることができます。
 法的手続き・手続きの進行
 手続きについては業務日誌に記録していきます。これを日付順に並べることによって、手続きの進行状況を把握することができます。業務日誌では、未来の日付を付けて予定を登録することもできます。予定はスケジュールとして、他の案件の予定と一緒にまとめられ、スタッフの行動予定の資料となります。
 文書
 文書はコンピューターのファイルとして記憶装置(ハードディスク)に保存しますが、案件に固有のフォルダーを用意し、案件を検索すれば文書を見ることができるようになります。また、文書は、編集の錯綜による破壊、権限の無い者による改変などを防ぎます。さらに、弊社オペレーターがバックアップ(ファイルを複写して安全な記憶装置に保管すること)の計画を提示し、ご希望により実施します。
 金銭
 金銭の出納状況を、事務所勘定、依頼人勘定に分けて記録し、必要なときに集計します。